『あなたの会社の魅力は何ですか?』石井知事が発信する富山の魅力~人材活躍推進シンポジウム~in富山
少子高齢化・県外への人口流出・生産年齢人口の減少が進んでいる現実
改めて感じたことは、『少子高齢化・生産年齢人口の減少』は待ったなしに訪れているという事です。
一方ではどこか他人事のように感じ、私を含めて
『( ゚ ρ ゚ )ボーっと生きてる』人のなんと多いことか!?
チコちゃんに怒ってもらわなきゃ!※毎週見てます(笑)
『地方の人口減少はダイレクトに人材不足』に直結しています。
そしてこれから人材不足はますます深刻になっていきます。
実際にどれくらいの人口減少になっていくの?はこちらから確認ください。
シンポジウムの内容をいただいた資料から引用しながらご紹介していきます。
『富山県の取り組みについて』~石井知事~
知事お忙しいようです。『豚コレライノシシ』の件で駆け回っている中、富山県の取り組みについて説明いただきました。
こんなにも頑張っている県の取り組みの一部をご紹介します。
住みよさは全国でトップクラスの富山県
【生活】
- 持ち家率 78.1%(2015年) 全国1位
- 1住宅あたり延面積 150.08㎡(2013年) 全国1位
- 可処分所得 509,535円(2017年) 全国3位
- 1人当たり県民所得 337万3千円 全国5位
- 生活保障率(少なさ) 0.34%(2017年) 全国1位
【安全】
- 火災発生件数(少なさ1万人あたり) 1.58件(2018年) 全国1位
- 救急自動車による現場到着所要時間(短さ) 7.0分(2017年) 全国2位
- 需要犯罪件数(人口10万人あたり) 2.4件(2016年) 全国1位
- 今後30年以内震度6弱以上確率 5.2%(2018年)
【社会資本】
- 道路整備率 74.4%(2017年) 全国1位
【教育】
- 全国学力・学習状況調査(2018年) 小学校4位 中学校4位
- 大学入試センター試験現役志願率 52.9%(2019.1) 全国3位
【子育て支援】
- 保育所等入所率 保育所待機児童ゼロ 73.1%(2017年) 全国2位
【働く】
- 有効求人倍率(就業地別) 2.15倍(2019.6) 全国3位
- 有効求人倍率(受理地別) 1.92倍(2019.6) 全国8位
- 高校生の就職率 99.7%(2019.3) 全国2位
- 若者(15~34歳)の正規雇用率 77.8%(2017年) 全国1位
- 女性(15~64歳)就業率 72.0%(2015年) 全国3位
- 女性の正規雇用率 50.1%(2017年) 全国3位
- 県内の発電電力量に占める再生可能エネルギー発電量 67%(2017年) 全国は12%
などなど・・・
太字の所は特にアピールすべき富山県のすばらしさです。
北陸新幹線開通から4年が経ち、人口減少している事実はあるが、全国で2番目のUターン率を誇る富山には選ばれる理由が有ります。
また、移住努力の成果もあり、県内への移住者が2014年の411人から2018年の905人と、特に若い方の移住が増えています。
選ばれる理由の多くは、
- 働き口が見つかりやすかった。
- 子育ての環境がすごくいい。
という事でした。住みやすさには安心・安全が必要です。地震や犯罪が少ないことも大きな要因となっていますね。
5月より人材育成推進センターを立ち上げ、女性の就業支援、障害のある人、外国人の相談まで、ワンストップで対応できるよう組織を改変し、これまで以上に富山県の取り組みは強化されていきます。
『地方創世の取り組みについて』~稲山 博司氏~
人口減少・少子高齢化
地方創世の取り組みについては、元内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局 地方創世総括官の稲山博司先生を迎えての講演でした。
2008年をピークに減少し続ける日本の人口は、2040年には1億1,000万人程度になります。生産年齢人口の減少は加速し、2040年には毎年100万人の減少が見込まれます。
更に問題なのが、東京圏や都心部への人口移動により、地方の人口減少は輪をかけて進んでいくという事です。
地域経済の現状
【インバウンドの拡大】
訪日外国人旅行者数は、2018年に3,119万人となり、6年連続で過去最高を更新しました。
政府目標:2020年に4,000万人、2030年に6,000万
【農業輸出額の拡大】
農林水産物・食品の輸出は6年連続で過去最高を更新しました。2018年には9,000億円を超えます。
政府目標:2019年に1兆円
【短期的(2025年頃まで)に予定されている主な動き
【国際的なイベント】
- 東京オリンピック、パラリンピックの開催(2020年7月~9月)
- 大阪で万国博覧会の開催(2025年5月~11月)
【政府関係の動き】
- 幼児教育・保育の無償化(2019年10月~)
- IR整備法(特定複合観光施設区域整備法)が施行(2021年7月26日)
- 文化庁、京都に本格移転(2022年3月末)
【その他の動き】
- 5Gの商用サービス開始(2020年)
- 団塊の世代が全て75歳以上(2025年)
- リニア中央新幹線(品川・名古屋間)が開業(2027年)※名古屋・大阪間は2045年より最大8年間前倒しで開業予定
中長期的(2040年頃まで)に予想される主な社会変化
- 人口減少・高齢化の進行
- 情報通信技術のさらなる進展
- スーパー・メガリージョン形成
- 巨大災害の可能性
※詳細はお問い合わせください。
かなり駆け足でしたが、『まち・ひと・しごと創生基本方針2109』の概要等についての話がこの後されました。
これらは世の中や、国、行政などの外的な要因です。私たちはこれに対して何を考え、行動していかなければいけないのでしょうか?
この事実に対する当事者である私たちの危機感というか意識が、まだまだ足りないことが問題です。
先に取り上げた国や県の取り組みを、より効果的に、より現実的にするために何が必要なのか?
これからのステップに民間の力は不可欠です。人口減少を食い止めていく。東京への過度な一極集中を止める為には、
『魅力ある中小企業がより多く存在していること』が必要です。
『元気な会社の人財の確保・育成・定着』~坂本 光司氏』
坂本先生のセミナーはここ1年で3回目です。何でしょう?ご縁ですかね(笑)
坂本先生の話し、最初は正直抵抗あったんですが、今ではすんなり受け入れられます。
共感できる部分が多いからです。
人材採用のお手伝いをしている中で、ほぼ必ずする質問があります。
『あなたの会社の最大の魅力は何ですか?』
私はシンプルだと思っています。
『働く側にとって、その魅力が共感できるものであれば、必ず応募が来ます。』
今回のシンポジウムで最も共感したのは、人口減少を食い止めていく。東京への過度な一極集中を止める為には、
地域に『魅力ある中小企業がより多く存在していること』が必要だという事です。
さて、坂本先生の話はというと、日本で一番大切にしたい会社とは何か?ということです。例えばですが、
世の中には、人材不足で全く困っていない会社がたくさんあります。
- 募集しなくても毎年新卒が行列を作る会社です。
- 3年で辞める社員なんていない会社です。
- 8:00〜17:00が一般的だった就業時間を、8:30〜16:45に短縮している会社です。
- 年末年始の休みが18連休の会社です。
- 年間休日が140日の会社です。
例えばです。。。。。
今、人材不足で困っている会社、人材を採用できていないとするならば、これから先5年10年、まだまだ厳しくなります。
どんな形でもいいですが、一言でいうと
⇒『魅力的な会社に人が集まる』という事です。
では、『魅力的な会社』とは何でしょうか?
という事を坂本先生は教えてくれています。
質疑応答とまとめ
質疑応答はあまり時間がなかったので、2名の方のみの応答でした。
質問された方の一人は、坂本先生の本もよく読んでおられる方でした。
先生の言葉で、『社員の成長が会社の成長である。』とあります。その為に経営者は、会社の方向性を決める。社員が気持ちよくチャレンジできる環境を作る。社員のモチベーションを高める。ことが必要です。
→これを行うにあたってのプラスアルファのアドバイスを求めました。
坂本先生の答えは、
『己の背中で示す。』でした。
己の姿でリーダーシップを発揮する。社員が付いてきたいと思う生き方をするという事です。
『できることからやるしかない。』
『自分が社員だったらやって欲しい事をやる。』
『自分が社員だったらやって欲しくなかった事をやらない。』
『社員の頃の事を忘れた人が経営者になるとろくなことがない。』
『大企業が、中小企業だった頃の事を忘れてしまうと、ろくな企業にならない。』
という事を最後のまとめでも話しておられました。
最後になりますが、現在全国には2,000弱の自治体があります。
その中でも特に活性化している地域があります。その地域に共通する特徴は、
『魅力的な企業が多く立地集積している』という事です。
中小企業は、これからますます厳しい時代を迎えます。人材不足はこれからますます深刻になります。どうやら全てこのキーワードに詰まっていそうですね。
『あなたの会社の魅力は何ですか?』
『あなたのお困りごとを解決して、共に笑いあえるパートナーになりたい』
オフィス スマイルベアー 山口 真二