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『二の足を踏む原因って、本当に日本語ですか?』~外国人の日本語レベルについて解説します~

圧倒的に増えた『外国人』の数

外国人雇用を真剣に考えている会社、既に受け入れている会社が激増しています。

恐らく皆さんも実際に感じていると思うのですが、ここ1~2年で、外国人労働者の数が激増しています。

 

それは、日常の中でも感じることです。

 

『飲食店や、ホテル、旅館などのサービス業で働く外国人』

『休みの日に自転車に乗って、数人で買い物をまとめ買いしている外国人』

『京都や奈良、観光地に行くと日本人よりも多く見かける外国人』

 

訪日外国人の推移

日本を訪れる外国人観光客は、2013年に年間1,000万人を超えました。

2016年に2,000万人を超え、昨年2018年に3,000万人を超えています。ここ5年で3倍です・・・。

 

外国人労働者の人数

2019年1月25日厚生労働省発表の『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(平成30年10月末現在)によると、

  • 外国人労働者数は1,460,463人で、昨年より181,793人(14.2%)の増加 ※過去最高を更新
  • 外国人労働者を雇用する事業所数は216,348か所で、昨年より21,753か所(11.2%)の増加 ※過去最高を更新
  • 国籍別では、中国が最も多く389,117人(外国人労働者数全体の26.6%)次いでベトナム316,840人(同21.7%)、フィリピン164,006人(同11.2%)の順。
  • 対前年伸び率は、ベトナム(31.9%)、インドネシア(21.7%)、ネパール(18.0%)が高い。
  • 在留資格別では、「専門的・技術的分野の在留資格」の労働者数が276,770人で、昨年より38,358人(16.1%)の増加。また、永住者や日本人の配偶者など「身分に基づく在留資格」の労働者数は495,668人で、前年同期比36,536人、8.0%の増加などとなっている。

 

これが現状です。

日本に来ている外国人、外国人労働者の数がここ数年で一気に増加していることは、紛れもない事実です。

中国は、訪日の歴史が長いので相変わらず多いですが、伸び率ではベトナムが圧倒的に増加しています。

「専門的・技術的分野の在留資格」が増加しているのも面白いデータで、日本人の学卒者がなかなか採用できていない状況で、高度外国人材、外国大学卒業者の採用をすすめている企業が多いのがうかがえます。

※エンジニア『技術・人文知識・国際業務』の採用もスマイルベアーではサポートしています。

『日本語スキル』ってどれくらいなんでしょうか?

さて、日本に増加している外国人の数はご理解していただけたと思います。

では、実際に外国人労働者を採用している、もしくは採用を考えている企業の悩みや課題って何でしょうか?

 

私がよくされる質問の一つに、

『日本語スキルってどれくらいなんでしょうか?』

という質問があります。

 

私たち日本人も、学生の頃から『英検』って受けたと思います。

(私は恥ずかしくて何級とか言えませんが・・・)

 

同じように、日本語能力を図る検定『日本語能力試験(JLPT)』というものがあります。

※公式HPより引用させていただきました。詳しくはこちらをご覧ください。

 

日本語能力試験には、N1~N5までの5つのレベルがあります。

  • N1・・・幅広い場面で使われる日本語を理解することができる。
  • N2・・・日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる。
  • N3・・・日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる。
  • N4・・・基本的な日本語を理解することができる。
  • N5・・・基本的な日本語をある程度理解することができる。

微妙な違いでわかりづらいかもしれませんので、感覚的ではありますが、私の感じる違いを説明してみます。

 

【N1】

私がこれまで会ったことがある人は2名です。私よりも完璧な日本語です。

外国大学の日本語の教授と、日本語スクールの校長先生でした。読み、書き、発音、全て日本人と変わらないかそれ以上のレベルでした。

 

【N2】

N2を持っている人とは多く会いました。送出し機関の担当者や通訳など、日本で日本語を使った生活を3~5年くらい経験した人はこのレベルでした。全く問題なく日本語での会話ができます。発音がどうしても日本人とは異なりますが、全く問題ありません。漢字の読み書きもほぼできますので、日本語でのメールやLINEのやりとりも問題なく、タイムラグなくできます。

 

【N3】

N1・N2と、N4・N5のちょうど中間くらいのレベルで、比較的持っている人は多いです。ただ、あまり出会っていないのが正直なところです。ゆっくり話せば会話が成り立ちます。ただ、難しい言葉は通じません。日本語の基本は理解している為、単語を調べたりしながら問題なくコミュニケーションは取れます。日本語の読み、書きは簡単な漢字であれば可能です。

 

【N4】

一番多いのが、N4レベルの外国人です。私が話せる英会話のレベルに似た程度です。※あいまい(笑)

技能実習生が日本に来る前に半年間ほど日本語を勉強しますが、その半年間で頑張った子であれば取得可能なレベルです。日本語の単語をある程度覚えるので、片言ですが会話ができます。一方、長い文章を理解するのは難しいので、カンタンに話せば理解できます。

※今年新設された在留資格『特定技能』の日本語要件にされているのがこのレベルです。

 

【N5】

ほぼ、会話はできません。私たちがアルファベットを読み書きできる感覚で、ひらがなやカタカナ、カンタンな漢字が読めるレベルです。

 

自分で書いていても思いますが、このレベルの違いを表現するのは難しいです。興味のある方は私の友達を紹介しますので、直接Skypeなどで話してみましょう!(笑)

在留資格『特定技能』の取得に必要な日本語能力とは?

日本語要件の必要な新しい在留資格『特定技能』で必要な日本語能力の基準は、前項で説明した『日本語能力試験』と『国際交流基金日本語基礎テスト』によって判断されます。

 

『国際交流基日本語基礎テスト』は、「日本語で何がどれだけできるか」を測る為の試験で、日本に働き、生活する為に必要な日本語の能力を測定します。

 

判断の基準は、

『ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力』

とされています。

 

『技能実習2号』を良好に終了した外国人であれば、この試験は免除されます。日本語能力試験『N4』以上の方も同様です。

 

日本語レベルの目安は以下の通りです。

  • ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
  • 簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応ずることができる。
  • 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる。

※国際交流基金HPより引用させていただきました。

 

最近は、ベトナム人(技能実習生、エンジニア)の受入れをしたけれど、なかなか日本語が上手にならないという相談をよくいただきます。

 

現在、スマイルベアーでは、日本語教室のようなコミュニティーを現在準備中です。間もなくご案内します。

試験の実施について

日本語検定試験は、年間2回しか行われませんので、受験したい人は注意が必要です。

【試験日程】

第1回 7月7日 ※受付終了

第2回 12月1日 ※7月上旬から申し込み可能

 

【試験場所】

日本のみではなく、海外でも受験可能です。

 

『国際交流基金日本語基礎テスト』についてはこちらからご確認ください。

『二の足を踏む原因って?』

クマじゃなくて豚ですね。。。

私が『人材採用コンサルティング』を行う中で感じることの一つが、会社によって、社長によって考え方が全然違うという事です。

 

当たり前ですよね。当然社長さんなので自分の考えをしっかりと持っています。逆になければ会社を存続させることは難しいでしょう。

 

そんな中でよく感じることが、勿論これまでの歴史や伝統を重んじることは大事です。ただ一方で、世の中の変化、環境の変化を受け入れることはもっと大事なのでは?と感じます。

 

『恐竜が滅んだ本当の理由ってご存知ですか?』

環境の変化に応じなければ、変化に順応しなければ、人類も滅びます。

 

これだけ人材不足が叫ばれる世の中で、何も変えずに人を採用するという事はほぼ不可能です。

外部環境は変えられないからこそ、内部環境を変えていく必要があります。

 

ここで極端な質問です。人で困っているとして、

 

『若くて、元気で、健康で、真面目で、休まずに、一生懸命に働く人がいたら採用しますか?』

 

『ただ、その人は外国人なので日本語がうまく話せません。でも、日本語の勉強も真面目にしているので上達するでしょう。』

外国人労働者を受け入れたことによる思わぬ副産物♪

私、カエルが苦手です(笑)。家の周りには田んぼがたくさんあるので、この時期小さなカエルがたくさんいます。

 

最近よく聞く声をいくつかご紹介します。外国人労働者を受け入れた会社の社長さんの言葉です。

『新しい外国人の子が、元気よく挨拶してくれるので他の社員もするようになった。』

『雰囲気が変わった。会社が明るくなった。』

『言葉が通じにくいから、丁寧に教えるので、教える社員さんの教え方が上手になった。』

『社員さんが全体的に優しくなった。』

などなどです。

 

一般的には良い傾向が多いようです。勿論困りごとや、大変な状況というのもあります。

世の中では悪いニュースを聞くこともあります。

 

苦手があるのならば、それを克服させるための環境が必要なのであって、

最初から頑なに拒むことは変化への対応を拒んでいるという事だと思います。

 

私は、マイナスに物事を考えるが苦手なので、新しいモノやチャンスが有るとワクワクします!

仕組みがないのなら、作ればいいという考えです。

まぁ、マイペースなんですけど。。。

 

日本に来た外国人の日本語スキルを高めることや、せっかく来ているならもっと日本人との関りを持てるような環境が作れたらと考えます。

 

先にも書きましたが、スマイルベアーでは、そのような日本語も学べるコミュニティーを作っていきたいと考えています。

 

『あなたのお困りごとを解決して、共に笑いあえるパートナーになりたい』

オフィス スマイルベアー  山口 真二

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