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高齢者が秘める日本の人材不足における可能性! ~ご存知ですか?昔の定年って55歳でした~

平成の間に大きく変わった日本の定年制

 

『昔の定年って、55歳だったのはご存知ですか?』

 

昔と言っても、昭和です。令和元年を迎えた今、昭和も随分昔のように感じます。

 

1986年『高年齢者等の雇用の安定法に関する法律の改正』により60歳定年が企業の努力義務になりました。

 

1994年の改正では、『60歳未満定年制が禁止』(1998年施行)されたことで、60歳が日本の標準的な定年になりました。

 

そもそも定年って何でしょう?

 

定年とは、ある一定の年齢に達したら仕事を退職・退官する年齢のことです。

 

またそうした仕組みによって雇用関係が終了し、退職・退官することを定年退職と言い、労働者が一定の年齢(定年年齢)に達すると、自動的に雇用関係が終了する制度を「定年制」といいます。※Wikipediaより引用。

 

その後、

  • 2000年に企業に対して、65歳までの雇用確保措置を努力義務化されました。
  • 2004年に企業に対して、65歳までの雇用確保措置の段階的義務化(2006年施行)。
  • 2012年に企業に対して、希望する労働者全員を65歳まで継続雇用することが義務化されました(2013年施行)。

 

現在は、60歳で定年を迎えた労働者を、本人が希望すれば65歳まで継続して雇用し続けなければなりません。

 

この平成の30年間に、定年年齢は大きく変わりました。

 

むしろ企業側からすると、本音は働けるなら何歳まででもいて欲しいというのが、日本が抱える人材不足の現状ではないでしょうか。

ご存知ですか?『昔の定年って55歳だったんです。』

 

1986年の法改正以前は、55歳の定年が世の中の当たり前でした。大変失礼な言い方をしてしまうと、『企業からするとあまり長く働いていてもらっては困る』という時代です。

 

元々定年制度は法令で設置が義務付けられている制度ではないので、会社ごとで就業規則や定年退職規定により自由に定めることができます。

 

定年年齢を75歳と定めても良いし、定年年齢を定めなくても問題はありません。

 

ただし、これは上限の定めであり、下限は異なります。

 

下限は、「高年齢者雇用の安定等に関する法律」で60歳を下回る定年年齢を定めることはできないとされているので、世の中では60歳定年制が多い訳です。

 

そして、現在段階的に義務化されている定年制は、2025年4月より本格的に65歳定年の義務化が始まります。

一億総活躍社会の実現を目指して

 

日本は現在、これまでにないほどの人材不足に陥っています。

 

少子高齢化が進む中での好景気により、労働人口は明らかに不足しています。有効求人倍率は上昇の一途をたどってきました。※詳しくはこちらで確認してください。

 

そんな中、何とか労働力を確保しようと取り組まれているのが、

  • 外国人労働者(『技能実習生』、新たな在留資格『特定技能』、『技術・人文知識・国際業務』の高度外国人材)
  • パートタイム労働者の活用
  • 女性が輝ける社会の実現
  • 障害者雇用の義務化
  • 高齢者の定年制の引き上げ

 

いわゆる安倍首相が掲げる、『一億総活躍社会の実現』です。

 

「女性が輝く社会、お年寄りも若者も、障害や難病のある方も、誰もが生きがいを感じられる『一億総活躍社会』を創り上げます。」

※第195回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説(平成29年11月17日)より抜粋

高齢者が秘める日本の人材不足における可能性!

 

改めてになりますが、労働力の高齢化が進んでいます。

 

労働力人口における65歳以上が占める割合は、

1990年『5.6%』⇒2017年『12.2%』まで上昇しました。

 

2020年には、『20%』にまで上昇するそうです。

 

実際に企業が取り組んでいる高齢者雇用で次のようなものがあります。

 

【定年廃止】

人事制度や待遇から年齢の要素を取り払って能力・スキルをベースに人事管理を行う。

 

【65誌以上の人材選抜】

長年活躍された社員の中から特に高い能力やスキルを持つ社員を選抜して会社に残ってもらう

 

【役職定年廃止】

役職での定年を廃止し、22歳から65歳まで同じ人事制度の下で、意欲高く継続して働くことを求める。

 

【高齢の人材を集める】

仕事にやりがいを感じているので離職が少なく、高い意識で塗力を発揮する。

 

 

昔と違い医療の発達により寿命年齢も伸びています。高齢者と言っても65歳の方はまだまだ元気です。私の父も74歳になりますが、パートタイムで働いています。

 

高齢者だからできないことってそんなにないと思います。勿論体力の低下は否めませんので、力を使った肉体労働や危険が伴う仕事には就くことができません。

 

では、どのようにして高齢者を活用していけばいいのでしょうか?

高齢者に活躍してもらうステージを用意する

 

『適材適所』という言葉があります。

 

会社でもスポーツでも、人事や管理、チームで動く場合など、役割分担をして得意分野を振り分けてバランスを取ります。

 

この『適材適所』を実現するには、『適した人材』『適した場所』を作る必要があります。

 

高齢者を活用しようとしたときに、高齢者だからできる『強み』と、できない『弱み』が出てくると思います。

 

若い社員だからできる『強み』と、できない『弱み』もあります。

 

これらを知ること、分析することが、『適した人材』を作ることになります。

 

仕事でも、向き不向きがあります。若い社員に向いている仕事があれば、必ず高齢者に向いている仕事もあります。

 

この仕事を知ること、分析することが、『適した場所』を作ることになります。

 

この『適した人材』と『適した場所』を掛け合わせることで、そこには『バランスの取れた職場の環境』ができ上ると思います。

 

そんな簡単にはいかないよ。という声が聞こえてきそうですが、まずは何かを考えて取り組んでみることが人材不足解消への第一歩になります。

 

『あなたのお困りごとを解決して、共に笑いあえるパートナーになりたい』

オフィス スマイルベアー  山口 真二

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